初心者でもわかりやすい「高気密・高断熱」の超入門

こんにちは。Pal&Park の福嶋です。
以前よりお客さまから、「高気密高断熱が良さそうだけど、難しくてよくわからない」といったご相談をいただくことがあります。そこで今回は、なるべく専門用語を使わずに家づくり初心者でも 5 分でわかる高気密・高断熱”を解説します。ぜひ、肩の力を抜いてお読みください!


1. 「高気密」と「高断熱」──名前は似てるけど役割は違う?

高気密は家のすき間を極力減らし、外の空気が勝手に出入りしない状態にすること。
高断熱は魔法瓶のように断熱材で包み込み、室内の熱を外へ逃がさない(あるいは外の暑さを入れない)状態を指します。

例えば冬の朝。窓際に立ったときヒヤッとしない、エアコンを切っても室温がゆるやかにしか下がらない──そんな体感こそが「高気密高断熱」の証拠です。


2. 二つを“セット”で考える理由

気密と断熱は魔法瓶の本体とフタのように二人三脚。気密が甘い家は、隙間風から熱がどんどん逃げて断熱材が実力を発揮できません。逆に断熱材なしで気密だけ上げても、今度は魔法瓶の中身が常温のまま。省エネも快適さも中途半端になってしまいます。

つまり「高気密 × 高断熱 × 計画換気」の三位一体がそろって初めて、冬暖かく夏涼しい・光熱費が安い・家が長持ちという三拍子が揃うわけです。


3. 数字で見る性能──UA 値と C 値

◆ UA 値(外皮平均熱貫流率)

断熱性能を示す値で、数字が小さいほど熱が逃げにくい家。国の省エネ基準は 2025 年から義務化され、高石市などを含む6地域では UA ≤ 0.87 が最低ラインになります。Pal&Parkは断熱等級6(HEAT20 G2)相当であるUA ≤ 0.46 の家づくりを実現します。

◆ C 値(相当隙間面積)

家全体のすき間面積を延床面積で割った値。C 値 1.0 ㎠/㎡以下が高気密住宅の目安。Pal&Park では平均 C 値 0.5 ㎠/㎡ を目標に施工しています。


4. 高気密高断熱で得られる 3 つのメリット

① 冷暖房費を大幅カット

外皮性能を〈UA 0.87 → 0.46〉にグレードアップすると、シミュレーションでは年間光熱費が約 3~5 万円ダウン。

② 温度ムラが小さくヒートショックを防ぐ

廊下や脱衣所がリビング並みに暖かくなることで、急激な温度差によるヒートショックリスクが大幅減。

③ 結露・カビを抑えて家も長持ち

壁内結露が減り、構造体が湿気にさらされにくくなります。


5. よくある誤解 (Q&A)

Q. 夏は「高断熱=暑そう」って本当?

A. いいえ。断熱材は外の熱も遮断するので、日中でもエアコンの効きが良くなります。

Q. 気密が高いと息苦しくならない?

A. 計画換気を 24 時間回す前提なので CO₂ 濃度は安定。空気はむしろクリーンです。

Q. 建築費が高くなるのでは?

A. 初期コストは上がりますが、光熱費と将来の改修費を合わせたライフサイクルコストでは逆転する例が多数。補助金を活用すれば負担を抑えられます。


6. 家づくり前に「ここだけチェック!」

① UA 値と C 値をセットで確認

仕様書に必ず数値が載っています。UA ≤ 0.6 / C 値 ≤ 1.0 あたりが入門ライン。Pal&Parkの場合はUA ≤ 0.46、C値≤0.5という更なる高水準です。

② 断熱材の種類・厚み・施工方法

「材料+施工精度」がそろって初めて性能が出る点に注意。

③ 熱橋(ヒートブリッジ)の処理

窓まわりや梁の貫通部など、熱の逃げ道となる部位への補強断熱を忘れずに。

④ サッシ性能

樹脂サッシやアルミ樹脂複合サッシ+Low-E ガラスが標準的。

⑤ 気密測定の立ち会い

完成気密測定で数値を確認し、必要なら補修を依頼しましょう。


7. まとめ──“魔法瓶ハウス”で快適&省エネ生活を!

高気密高断熱住宅は快適・健康・経済性の三拍子そろった“魔法瓶ハウス”。ただし性能を引き出すには設計・施工・換気の総合力が不可欠です。具体的なご相談は、ぜひ Pal&Park までお気軽にどうぞ!