WORKS施工事例

高石市
学ぶ時間が、心地よく続く場所。 ― 集中と余白を両立した学習塾 ―

NATURALナチュラル

BASICベーシック

学習塾に求めたのは、「教えるための箱」ではなく、 学びに向き合い続けられる“環境そのもの”をつくることでした。 教室には、視線の抜けや天井の高さ、光の入り方まで細かく設計を施し、 長時間でも集中が途切れにくい空間構成としています。 一方で、屋上や共用スペースにはあえて余白を残し、 学習の合間に気持ちを切り替えられる“場”を用意しました。 外観は街並みに溶け込みながらも、 この場所が「学びの拠点」であることが静かに伝わる佇まいに。 学ぶ人にとっても、教える人にとっても、 自然と前向きになれる時間が積み重なる学習塾を目指しました。

  • 小見 孝行
  • post3中野 麻理

木造2階建

POINTこだわり

集中と余白を両立する、教室空間の設計

整然と並ぶデスクレイアウトと、木梁を現しにした天井構成によって、
空間全体にほどよい緊張感と落ち着きをもたらした教室。

白を基調とした内装は視覚的ノイズを抑え、
学習に自然と意識が向く環境をつくり出しています。
一方で、天井の木質や壁面の書架デザインが、
無機質になりすぎない“居場所としての温度”を加えています。

集中する時間と、思考をほどく時間。
そのどちらも受け止められる、学びのためのベース空間です。

学びを外へひらく、屋上の余白

教室という枠を超え、
思考や会話を屋外へと解放するために設けた屋上スペース。

人工芝のやわらかな足触りと、
空と街にひらけた視界が、室内とは異なるリズムを生み出します。
デスクとチェアを置くことで、
学習・ディスカッション・休憩など、用途を限定しない使い方が可能に。

集中から解放へ、
切り替えを自然に促す「学びの余白」として機能する空間です。

街にひらく、学びのファサード

交差点に面した立地条件を活かし、
「学びの場」であることがひと目で伝わる外観デザインとしました。

落ち着きのあるダークトーンの外壁に、
木の質感をアクセントとして組み合わせることで、
地域の街並みに溶け込みながらも、確かな存在感を演出。

看板として主張しすぎず、
それでいて記憶に残る。
毎日通る街の中で、自然と認識される“学びの拠点”を目指した外観計画です。

迎え入れるための、やわらかな起点

教室に足を踏み入れた瞬間、最初に視界に入るのがこのカウンター。
無機質になりがちな学習施設に、あえて緑を添えることで、
「学ぶ前に、気持ちを落ち着かせる」ワンクッションをつくりました。

カウンターは受付機能としてだけでなく、
人と人の距離をやさしく縮める“場の起点”。
そこに置かれた植栽が、緊張しやすい入口空間に
安心感と親しみやすさを与えています。

集中する空間だからこそ、入口は少しやわらかく。
学びへ向かう気持ちを自然に整えるための、
ささやかですが重要な設計ポイントです。

多用途に応える、余白のある教室空間

学習だけでなく、音楽や発表、ワークショップなど、
多様な使い方を想定したフレキシブルな教室空間。

家具は可動式とし、レイアウト変更に柔軟に対応。
天井・照明・内装は極力シンプルにまとめることで、
用途や人数が変わっても、空間の質がぶれない設計としています。

「何をする場所か」を決めすぎないことで、
これからの学び方や使われ方に自然と寄り添う、
余白を大切にした一室です。

構造を魅せる、木梁×ブラック天井の設計

天井には構造梁をあえて現し、木の質感や表情をそのまま空間デザインとして取り込みました。
ブラックでまとめた天井面が空間全体を引き締めることで、木梁の存在感がより際立ち、落ち着きと緊張感のある雰囲気を生み出しています。

照明計画では、均等に配置したダウンライトに加え、必要な箇所へスポット照明を設けることで、明るさを確保しながらも視線が分散しない構成としました。
構造・素材・光のバランスを丁寧に整えることで、学びや作業に集中しやすい、機能性と意匠性を兼ね備えた天井空間を実現しています。